イタリアの美味しい食卓
イタリアの伝統的な家庭料理をぜ~んぶご紹介
シルクステビア
プロフィール

コックたぁ

Author:コックたぁ
イタリアはロンバルディア州、ミシュラン1ツ星のレストランで修行後、全20州を食べ歩き、イタリア各地の郷土料理を学んできました!
さらに数種類の伝統料理原書を比較しながら、元となるリチェッタ(レシピ)を研究してきました。
特に、各地の手打ちパスタには精通しています!
現在、都内のイタリア料理店で料理長を勤めながら、将来独立のため準備中です♪

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定番の美味しいトマトソースパスタと言えば…?!

今回も引き続きラツィオ州の郷土料理をご紹介します☆


 ローマから東に数十kmの田舎の小さな村の郷土料理が、日本もかなりメジャーとなっています!! その村の名前は、アマトリーチェ(Amatorice)、そう、
定番のトマトソースパスタ、アマトリチャーナの発祥の地です。
正式な名称は
Bucatini all'Amatriciana
(ブカティーニ アッラマトリチャーナ)
あるいは
Spaghetti all'Amatriciana
(スパゲッティ アッラマトリチャーナ)
といいます。
Bucatini(ブカティーニ)とは、ロングパスタの一種で、パッと見た感じは太めのスパゲッティかな?といったところですが、実はパスタ一本一本にマカロニのような穴が空いています。
この穴にトマトソースが入り込んで美味しく絡みます♪
アマトリチャーナを作る際には伝統的にはブカティー二を使用しますが、太めのスパゲッティ(1.7mmくらい)を代用することも多いです。
名前に付いている alla(アッラ)~とは、~風といった意味合いで、
all'Amatriciana(←alla Amatricianaということです)で
アマトリーチェ風

alla Carbonaraで
カルボナーロ風

ということになります☆
さて何はともあれ、まずはイタリア料理原書にあるアマトリチャーナのリチェッタをご紹介致しましょう♪


ブカティーニ(スパゲッティ)アマトリーチェ風
(通称 アマトリチャーナ
~原書リチェッタ~
材料(2人分)
ブカティーニ(又はスパゲッティ) 200g
オリーブ油 大1杯
グアンチャーレ 50g
トマト 100g
ペコリーノロマーノチーズ(削りおろす) 20g~
塩 適量
黒胡椒 適量

手順
1 トマトはサッと湯通ししてから氷水に取り、皮を除く。横半分に切ってから種を除き、ボウルに移して、手で粗くつぶしておく。
2 オリーブ油でグアンチャーレを弱火でカリカリに炒める。
3 1のトマトを加えて、10分ほど煮込む。 
4 塩、黒胡椒で味を整える。 
5 アルデンテに茹でたブカティーニ(スパゲッティ)とペコリーノロマーノチーズを加えてフライパンで和える。 
6 皿に盛り、仕上げにペコリーノロマーノチーズを好みで削りかける。

アマトリチャーナは昨今のイタリア料理ブームによって、比較的メジャーになったラツィオ州の郷土料理ですが、実にその料理を正確に知っている人は少ないものです!
イタリア料理店ですらチェーン店では、よくアマリチャーナを「ベーコンと玉ねぎのトマトソースのパスタ」と定義しているところがほとんどですが、
実は本当は
それでは不十分なのです!!
まず、アマトリチャーナにおいて、実は玉ねぎは絶対的要素ではない!!ということです!!
確かに時代の流れの中で、アマトリチャーナに玉ねぎを加えるリチェッタが主流になり、チェーン店などの影響で、もはや「アマトリチャーナは玉ねぎとベーコンのパスタ」と考えている人も日本では多くなりました。
ですが、原書リチェッタでは玉ねぎは入っておらず、実は「玉ねぎを加えてもよい」というように補足との形で書かれているのです。

アマトリチャーナがアマトリチャーナたるためには(本来)そこに必ずペコリーノロマーノチーズを使用します!!

ペコリーノロマーノチーズは羊乳で作ったチーズですが、ロマーノ(romano)とは「ローマの」という意味で、羊乳のチーズの中でもより限定された風味よいチーズです。
また、日本ではアマトリチャーナにパンチェッタ(豚バラ肉の塩漬け)やベーコンで代用していることが多いですが、これもカルボナーラと同様、本来グアンチャーレ(豚のほほ肉の脂身の塩漬け)を使用します。
つまりアマトリチャーナの絶対的要素は、実は玉ねぎではなく、グアンチャーレの旨味、ペコリーノロマーノの塩気とトマトの酸味にあるのです。
また、上に書いたものが基本の材料を使ったリチェッタですが、原書ではさらに、赤唐辛子、白ワイン、バジルを加えてもよいとされています。


では、次に原書リチェッタを元にした本の家庭でも美味しく作れるアマトリチャーナをご紹介致しましょう☆


ブカティーニ(スパゲッティ)アマトリーチェ風
(通称 アマトリチャーナ)
~家庭で美味しく作れるリチェッタ~
材料(2人分)
ブカティーニ(又はスパゲッティ) 200g
オリーブ油 大1杯
ニンニク(包丁の背で軽くつぶす) 1片
赤唐辛子(2つに割る) 1本
厚切りベーコン(短冊切り)
100g
玉ねぎ(スライス) 1/2個
白ワイン 40cc
ホールトマト缶 400g

ペコリーノロマーノチーズ(削りおろす) 20g~
塩 適量
黒胡椒 適量

手順
1 ホールトマトをボウルに移し、手で粗くつぶしておく。
2 オリーブ油でニンニクと赤唐辛子(種わ除く)を弱火で炒める。ニンニクがキツネ色になったら、ニンニクと赤唐辛子は取り除いておく。
3 厚切りベーコンを加えて弱火でカリカリに炒め、炒まったら、フライパンから取り出しておく。(ここで過剰な油だけ捨てておく)
4 白ワインを加えてフライパンにこびりついたベーコンの旨味を木ベラでこそげながら溶かし込む。(この作業を料理用語でデグラッセといいます☆)
5 玉ねぎを加えて弱火で15分ほどじっくり炒める。
6 1のホールトマトを加えて、10分ほど煮込む。
7 塩、黒胡椒で味を整えたら、2で取り出した厚切りベーコンを戻し入れる。
8 アルデンテに茹でたブカティーニ(スパゲッティ)とペコリーノロマーノチーズを加えてフライパンで和える。
9 皿に盛り、仕上げにペコリーノロマーノチーズを好みで削りかける。


「家庭で美味しく作れるリチェッタ」で作ったアマトリチャーナ


原書リチェッタと材料・分量の違うところを赤色で書いてあります。
グアンチャーレを厚切りベーコンで代用したのは、カルボナーラの時と同様、脂気の強さの緩和と、食材の調達の利便性からです。
トマトについても、日本でも最近はイタリア産のサンマルツァーノ種のトマト缶が手に入るようになりましたので、それを利用しています。
ニンニクは食欲をそそる香りを補うために、
赤唐辛子は全体の玉ねぎの甘味を引き締める役割として加えてあります!
ただ、やはりチーズだけはこだわって、ペコリーノロマーノチーズで作ってこそアマリチャーナというところがあるので、このリチェッタでもペコリーノロマーノチーズを使用しています。

この部分については以下で少し補足しておきます♪
まず、イタリア各地の郷土料理ひとつひとつが、なぜそこに生まれ、長い年月もの間伝統として受け継がれてきたのか?には必然的な理由があるということを理解する必要があります。
ある土地の郷土料理は、その土地の地形的な理由から耕作できるものが限られていて、その限られた食材を美味しく食べる料理として生まれていたり(例えばロンバルディア州バルテッリーナ渓谷に蕎麦の実が耕作され、蕎麦粉を使った揚げ物や手打ちパスタが郷土料理となりました☆)、
ある土地の郷土料理はその土地の気候的な理由で、ある作物について特に栽培が盛んになって、その食材を活かした料理として生まれていたり(例えばリグリーア州ジェノバの気候はバジルの栽培に適しており、バジルのペーストを使ったジェノベーゼのパスタが郷土料理として生まれました☆)
あるいは歴史的な背景で外国からの食文化が入ってきて、その土地の郷土料理として根付いていったものもあるのです(例えばシチリア州トラパニの粉状のパスタ「クスクス」の郷土料理は北アフリカの民族が伝えたのがきっかけだったと言われています☆)!
同様に、ラツィオ州アマトリーチェ村近辺にアマリチャーナのパスタが生まれたのにも必然的な理由があります。
山あいの地形的な理由から、この地域では古くから、牛よりも羊や豚の飼育が盛んに行われていました。
そして、その羊から地域一帯で良質な羊乳がとれるようになり、ペコリーノロマーノチーズがたくさん作られるようになりました。
そして飼育する豚からは、ホホ肉を使った「グアンチャーレ」やバラ肉を使った「パンチェッタ」が生産されるようになりました。
こうして、これらの食材「ペコリーノロマーノチーズとグアンチャーレ」を使った郷土料理がアマトリーチェ村に生まれたのです。
ですからペコリーノロマーノチーズを使わない、ただの「ベーコンと玉ねぎのトマトソースパスタ」をアマリチャーナと呼ぶことは、この郷土料理の発祥の流れからすると間違いなのです。
最近ではデパートや外国の食料品を売るお店で、イタリア食材も手に入れ易くなってきましたので、ペコリーノロマーノチーズをぜひ探してみて下さい♪
パルミジャーノチーズとはまたひとつ風味の違うコクと塩気のあるチーズですよ。
余ったペコリーノロマーノチーズは、粗く刻んで、そのまま赤ワインのおつまみにしてもとても美味です☆
とは言っても、どうしてもほのかに香る羊乳独特の香りが気になってしまう…という人も中にはいるでしょう。
その場合はペコリーノロマーノチーズの代用としてパルミジャーノチーズを使用して下さい。
もちろんこれも、KRAFTの粉チーズではなく、塊のパルミジャーノチーズを削って使って下さいね♪  


ただ!!!
ここで大切なのは、本来のアマトリチャーナというものを理解した上で、代用としてパルミジャーノチーズを使用するのでなければ、それは本来の郷土料理から離れた、ただの創作料理に過ぎないものになってしまうということです。
今や日本ではイタリア料理は本当にポピュラーなものになり、創作イタリアンを売りにするお店も溢れています。
しかし、本来のベースとなる伝統的なイタリア料理を理解せずに、イタズラに創作をしてしまっては、それはもはやただの創作料理に過ぎないのです。
本来のイタリア料理から離れた創作料理にならぬように、これからもこの部分だけは大切にしながら、、伝統的な郷土料理を日本の家庭でも美味しく作れる形にして、ここで紹介していきたいと私は思っています♪


話はアマリチャーナに戻りますが、上記リチェッタでホールトマトをトマトソースで代用することもできるでしょうし、チキンコンソメや昆布茶などを加えて旨味をさらに足すことも可能でしょう。
ですが、ベーコンの旨味と玉ねぎの甘味をしっかり引き出し、良質のチーズで仕上げたアマリチャーナはそれだけでも十分美味しいパスタになります♪
ぜひ一度試してみて下さい☆



では次回もラツィオ州の郷土料理をご紹介致します♪
お楽しみに☆★☆ 


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